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事業概要

混相流解析技術

技術内容

混相流とは、以下のような状態にある流動現象のことを表します。
(1)気液(気体-液体)2相流
(2)固気(固体-気体)2相流
(3)気液固(気体-液体-固体)3相流
他に液液(液体-液体)2相流や固液(固体-液体)2相流などもあります。それぞれの特性を持った流体(固体)を連成して解く事により、より現実に近いシミュレーションを可能としています。 ここで、気気(気体-気体)多相流はありませんが、気体同士は混ざると明確な界面をもたないこと、また、運動方程式が混合物1本で記述できることから、単相流として取り扱います。(混相流の英記は、multiphase flowで、mixture flowではありません。)

適用技術

定常/非定常、圧縮性、乱流モデル、オイラー混相流/ラグランジュ分散相

解析コード

ANSYS FLUENT 、 ANSYS CFX 、 CD-adapco STAR-CCM+ 、 CD-adapco STAR-CD

適用分野

宇宙製品、原子力機器、翼鋳造など

適用事例

ロケット(燃料挙動)
原子力機器・構造物1
蒸気発生器
原子力機器・構造物2

解析例

菱友システム技術で実施している混相流でのCAE業務としては、下記のようなものがあります。

(1)気液二相流解析

ロケットの液体燃料タンク内のスロッシング解析
タンク内で大きな液揺れが発生すると姿勢制御が困難になります。また、エンジンへの燃料供給配管へ気泡が吸い込まれると、燃料の圧送不足による推力低下が懸念されます。このため、VOF(Volume of Fluid)解析によってタンクや配管内の流動状況を把握し、ロケット設計を支援しています。

蒸気発生器内の流動解析
蒸気発生器内では、ボイド率分布が内部構造に及ぼす影響で複雑な気液二相流となります。CFD技術を駆使する事により、この複雑な流れの予測を行い、蒸気発生器の信頼性向上に貢献しています。

(2)気液・粒子挙動解析

気水分離器での水滴除去解析
湿り度の大きな蒸気が膨張して蒸気タービンに到達すると、タービン翼への侵食やタービン効率の低下を引き起こします。このため、気水分離器による水滴除去(捕獲)解析を実施し、蒸気タービン設計を支援しています。

(3)固気液三相流解析

タービン翼鋳造製造時の湯流れ及び凝固解析
鋳造による生産性向上のため、製造時の湯流れ時間短縮要求があります。液注入時間を短くすると気泡が残ったり、異結晶の発生や偏析等による品質低下が懸念されます。このため、湯流れ及び凝固解析を実施し、注入位置や注入条件最適化などの設計支援を行っています。

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